【あひる商会イベント第7弾! 旅するオープンダイアローグ】森川すいめい × 田中真知

【あひる商会イベント第7弾! 旅するオープンダイアローグ】
秋のあひる商会イベントのお知らせです。来月10月5日(土)、精神科医として地域医療やオープンダイアローグの普及と実践などを続けるかたわら、長年にわたってホームレス支援を行ったり、日本の自殺希少地域の調査をされたりなど、ひとが生きやすく暮らすにはどうすればよいか、というテーマにかかわりつづけて活動されておられる精神科医・鍼灸師・旅人の森川すいめいさんを迎えてのトーク(たぶん即興的なワークショップも)を開催します。
 
  
オープンダイアローグは、近年注目を集めているフィンランド発祥の統合失調症の精神療法。入院や薬物を極力使わず、文字どおりクライアントとの「開かれた対話」を行うことで治療効果をあげていることで関心が高まっています。森川さんは、早い時期からオープンダイアローグに注目されてこられた方の一人で、現在もフィンランドに出かけて研鑽を重ねておられます。猛烈にお忙しい方なのですが、あひる商会のために時間をとってくださいました。
 
 オープンダイアローグはたんなる精神療法の技術ではありません。他者とむきあうこと、コミュニケーションすること、「わからなさ」「あいまいさ」にとどまりつつけること、「病む」とはどういうことか、「治る」とはどういうことかなどを問い直すことなど、対人関係全般にまつわる従来の「あたりまえ」をとらえなおすアプローチだと思っています。

 

なにやらむずかしそうに聞こえるかもしれませんが、なにしろ、あひる商会が主宰なので、勉強会や研修会みたいなものにはなりようがありません。森川さんはアジアやアフリカなど40カ国近くをバックパックでまわってこられた旅人でもあり、旅やホームレス支援やオープンダイアローグ、対話という活動や臨床を通して見えてきたものがなにか、ほかではしないような話をうかがっていきたいとおもいます。どうなるかさっぱりわかりませんが、オープンダイアローグの精神?にしたがって、なるべくなにも期待しないで、その場を楽しんでください。

<(˘⊖˘)ノ

 
 
【森川すいめい】
精神科医。鍼灸師。フィンランドの西ラップランド地方発祥の精神療法「オープンダイアローグ」を取り入れつつ精神科の訪問診療や外来に携わっている。2003年にホームレス支援のNGO 団体「TENOHASI(てのはし)」を立ち上げ、20年以上「ホームレス」の支援のため活動を行う。アジア・アフリカを中心に、世界40か国以上を旅したバックパッカーでもある。著書に『その島のひとたちは、ひとの話をきかない』(青土社)、『漂流老人ホームレス社会』(朝日文庫)など。
 
 
【日時】 10月5日(土)17時〜19時30分(16時半開場)
【場所】 楽道庵(神田 or 淡路町より徒歩5分) 東京都千代田区神田司町 2-16
【定員】 40名くらいまで
【参加費】 3000円 学生1000円
(懇親会は同じ会場でプラス1500円・食事・飲み物付き・お酒別・森川さんが参加されるかどうかは未定)
【申込み方法】 (facebook経由とメール経由の2通りあり)
① facebookイベントページ「旅するオープンダイアローグ」の参加ボタンをクリック。懇親会参加希望者はイベントページのメッセージ欄でお知らせください。https://www.facebook.com/events/375735303342910/
bozenkun@hotmail.comに「旅するオープンダイアローグ、参加希望」と書いて、お名前と参加人数、懇親会参加の有無をお知らせください。いずれも参加費は当日支払いです。
【注意】会場は板張りで前は座布団、後ろは椅子になります。

 

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あひるトーク第6弾早川千晶「変わるアフリカ、変わらないアフリカ」はこんなかんじでした

さる6月5日に開催したナイロビから早川千晶さんをお迎えしてのあひるトーク第6弾「変わるアフリカ、変わらないアフリカ」ですが本当にすばらしかった。「スラムはどうやってできるのですか?」というこちらのシンプルな質問をきっかけに、あとは千晶さんの中から泉のように湧きあがってくる凄絶な経験の奔流に、ひたすら圧倒された夜でした。

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スラムの人たちにとって、なによりだいじなのは生きること。あの手この手で生きるための方法や戦略をみつけだす。もともと生活保護もないし、お金がないことは生きていけない理由にならない。だから、あらゆる方法を駆使して、スラムの人たちは生きるための方法をつくりだす。

その生きようとするエネルギーのつよさの一方で、スラムにはあらゆる危険や悪いものがある。自分はまじめにくらしていても、長屋の隣の部屋にははレイプ魔が、その隣は麻薬の売人、その隣は売春婦、その隣は強盗というのが当たり前。

銃はかんたんに手に入るし、レンタルもある。レンタルした銃で夜中に強盗して、昼間はふつうの顔をして生活している人もいる。でも、彼らはそれを知っていても糾弾しない。なぜか? それもまたスラムで互いに生きていくためだから。

つねに生きられなくなる危険と隣り合わせに暮らしながら、どのようにして人はまっすぐ生きられるのか。それは人との比較ではなく、自分と神さまとの約束を守ること。それを人は日々、自分と周りに宣言して生きている。

千晶さんは日本の多くの講演会では、こうした過酷な環境で孤児になったり、虐待されたりしながらも、自分を見失わずに大きくなった子どもたちの話をよくしてきた。でも、その一方で、どうにもならなった子が、どれだけいるかともいった。でも、どうにもならなくてもいい。生きててくれればいい。生きることすらかなわなかった子、殺された子、命を落とした子もまたどれだけいるか、という。

 

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生きるに値する人生とはどういうものかとか、生きる意味とはなにかという問いは、ここでは最初からありえない。スラムの人びとにとって生きていることには感謝しかない。命をここまで使い切ることができるんだという生き方をここの人たちはしている。

そうした極限にちかい状況の中にありながら、彼らは自分がどこから来たのか、自分のルーツはどこなのかということをなによりだいじにする。ひとが亡くなると、どんなに苦労しても、遺体を故郷に運んでそこに埋める。

自分の具体的な経験から語られる数々のエピソードはあまりにも重く、凄絶なのだが、それでもけっして暗くならないのは、彼女がいっしょに活動している人たちにも共通する「生きること」に対する全肯定的な姿勢があるからだろう。

日本にここまで過酷な状況なかなかないが、どんなことをしても生き抜く、でも、自分と神さまとの約束は守る、ということから教えられることはすごくある。

こうして書いても千晶さんの話のもつエネルギーをまるで伝えられなくてもどかしい。またあひる商会でも企画しますが、ぜひ各地で行われる千晶さんのどこかの講演会に参加されてみてください。ホント、すごいですから。。(;´Θ`)ノ

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あひる商会トーク第5弾「変わらないけど変わるアフリカ」早川千晶×田中真知

今度のあひる商会トークは6月5日(水)。ケニアから早川千晶さんをお招きしてのトーク「変わらないけど変わるアフリカ」
です。早川さんはナイロビのキベラスラムで孤児のための学校マゴソスクールを運営し、スラムの生活向上プロジェクト、スタディツアー、そして20年にわたって毎年日本各地でアフリカトーク&ライブのツアーを行うなど、疲れを知らない活動をつづけておられます。
 
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私が、早川さんと知り合ったのは1990年代の初めのナイロビでした。20代半ばだった早川さんの内からあふれてくる活力に圧倒されたものですが、それから30年、その活力は落ち着くどころか、ますます、おおらかに、したたかに、骨太に満ちひろがり、そこからさまざまな果実が実りつづけています。

この30年、世界も大きく変わったとはいえ、あいかわらずアフリカといえば紛争、暴力、貧困、環境破壊、病気、政治的混乱といった暗い面ばかりが報じられがちな一方、「野生」とか「大地」とか「自然」とか「癒し」といった、妙に明るすぎる理想化されたイメージを投影されがちな面もあります。ある意味、紋切り型のこうしたイメージによって、逆に見えなくなっているものはないのか。

30年にわたってナイロビで、生活者として、外国人として、そして2人のお子さんの母として、早川さんがリアルに見てこられたものがなんなのか。そして、なにが変わっておらず、なにが変わりつつあるのか。ほかのイベントではあまり話さないような話題で、いまなおうねりつつあるアフリカのリアルを、ゆるく存分に語ってもらいたい思っていまい。平日ですが、ぜひ! (´Θ`)ノ
 
【日時】 6月5日(水)19時〜21時くらい(18時半開場) 
【場所】 楽道庵(神田 or 淡路町より徒歩5分) 東京都千代田区神田司町 2-16
【定員】 40名くらい
【参加費】 2500円(学生 1000円)
 終演後も会場は10時過ぎまで開いていますので、ご自由にご歓談を。おつまみとお茶や水など用意する予定。お酒、持ち込み可。会場でも販売検討します。
 
【申込み方法】(facebook経由とメール経由の2通りあり)
① facebookイベントページ「変わらないけど変わるアフリカ」の参加ボタンをクリック。
 
bozenkun@hotmail.comに「アフリカ希望」と書いて、お名前と参加人数をお知らせください。いずれも参加費は当日支払いです。
 
【早川千晶(はやかわ・ちあき)】
東京外国語大学ウルドゥ語専攻中退。世界放浪の旅の後、ケニアに定住。ケニア在住31年。 ナイロビ最大のキベラスラムで孤児のための学校「マゴソスクール」、ミリティーニ村でジュンバ・ラ・ワトト(子どもの家)主宰。マサイ民族、ドゥルマ民族など伝統文化を守り自然と共に生きる民族との交流に力を注ぎ、スタディツアーなどの企画を行っている。1999年から毎年、日本全国各地でアフリカトーク&ライブのツアーを行っている。著書に『アフリカ日和』(旅行人)。

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中田考×浅川芳裕「世界征服に役立つ中東怪人対談」はこんなかんじでした

昨日のあひる商会トーク・中田考×浅川芳裕「世界征服に役立つ中東怪人対談」に参加くださった皆さま、ありがとうございました。浅川さんは19歳でエジプトにやって来たとき、初めて会った中田さんにお金をもらったそうで、以来30年近くたって初めての対談。カオスのカイロ大学と中東生活を生きぬいてきた2人によるトーク。予想はしていましたが、多くの日本人がなんとなく信じている心地よくなまぬるい世界認識を容赦なくたたきこわし、なおかつユーモアに満ちたたいへん刺激的な話となりました。ほぼ満席。この場に居合わせた人たちは幸運でした。

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要約ではないですが、以下、こんな話が出たという覚え書きーー「世界征服」というと悪の企みのように聞こえるが、中田さんは「秘密結社鷹の爪団」というアニメを例に、くだらない国境をなくして、だれもが自由に行き来できる世界をつくることが世界征服のコンセプトだといい、自由に移動する権利を認めずに人権なんてありえない、という。


浅川さんは、農業的にはすでに世界征服は完了しているという。地球上の3割を占める陸地のうち人間が居住可能な地域は70%、しかし実際に居住しているのはそのうちわずか1%。それ以外の7割が農地で、内7割が放牧地。その意味では世界に数十万位しかいない畜産農家が、ほぼ世界を征服しているといえるという。


それを受けて中田さんは馬で大帝国を築いたのはモンゴルであり、遠隔地貿易はラクダで行ったと述べる。日本には農業と商業は別物というイメージがあるが、中東のイスラーム文化は牧畜がベースであり、それが商業と結びついている。牧畜から商業に向かうプロセスが、日本の場合には欠けている。


日本の場合は水源を共有して、そこだけは協力するが、基本的には排他的。牛や馬は自分の土地を耕すために働かされる。一方、牧畜文化では馬や牛は移動手段であり交換される商品であり、日本のように農作業させるという発想はないこと。移動にともなって通行税が発生し、それが商業とも結びついていくといったことなど。


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そこからイスラームやイスラエルの話になり、カリフ制でないものはイスラームではないので、その意味ではパレスチナもサウジもシリアも反イスラーム。どう考えてもいまのアラブ国家に比べればイスラエルのほうがましなので、とりあえずイスラエルがいまのアラブ国家を全部つぶして統治してしまうほうがいい。もともと聖書には大イスラエル主義というイラクからエジプトまではイスラエルという考え方がある。それにのっとってイスラエルがそれらの国々を占領すればイスラーム教徒だらけになってイスラエルは自然とユダヤ国家ではなくなること。


浅川さんも現在エルサレムのパレスチナ人でパレスチナ自治政府の支持者はごくわずかで、ほとんどがイスラエル国籍をとりたいと思っているという。パレスチナ問題が解決しないのは、国連の難民支援団体と欧米の人権活動家とパレスチナ自治政府が利権を分け合っている構造があるから。中田さんは、エルサレムはもともとイスラームの領域ではないこと、メッカやメディナとは性格が異なること。エルサレムを聖地に仕立て上げることがアラブ諸国の利権構造と結びついていることなどに言及。


そのほかカオスのカイロ大学のこと、日本で世界征服する鍵は森林にあること、しょぼい起業のこと、中東研究者の偽善のこと、カルロス・ゴーンのこと、種子法のこと、ISのこと、軍事政権とはどういうものかといったことなど話題は多岐にわたり、トラブルと不快感の嵐の中でさんざんもまれつづけることでグローバル人材が生まれ、それが世界征服に役立つという怒濤のお話でした。懇親会も盛況で、遅くまで、たてつづけの質問や歓談におつきあいくださった中田さん、浅川さんに深く感謝です。(;´Θ`)ノ

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【あひる商会トーク第5弾!】 中田考×浅川芳裕 「世界征服に役立つ中東怪人対談」のお知らせ

2019年第1弾のあひる商会トークは癖のあるお二人をお迎えしての「世界征服に役立つ中東怪人対談」です。開催は1月19日(土)。あひる商会トークでおなじみのイスラーム法学者の中田考さん、そして農業ジャーナリスト、コンサルタントとして活躍される浅川さんはともにカイロ大学出身。

浅川さんは、わたしのブログにもときどき「恐れを知らないA君」として登場した奇才です。アイビーリーグに留学するつもりだったのに、湾岸戦争に触発されて19歳で山口からエジプトにわたり、カイロ大でヘブライ語を学び、スパイ扱いされて7 回拘束・拷問という、ややこしい留学生活については今年出た『カイロ大学』(KKベストセラーズ)に淡々と記されています。

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おそらくだれも表立って語らない中東事情と中田さんがもくろむ「世界征服」について、建前をいっさい廃した恐れを知らないトークになることが予想されます。(;´Θ`)ノ

【日時】1月19日(土)18時〜20時(会場17時30分)終演後に懇親会あり。
【場所】楽道庵(神田 or 淡路町より徒歩5分) 東京都千代田区神田司町 2-16
http://www.n-as.org/rakudoan/map.files/map.htm
【定員】 40名くらい
【参加費】3000円(懇親会は同じ会場でプラス1500円・食事・飲み物付き・お酒別)
【申込み方法】 (facebook経由とメール経由の2通りあり)
① facebookイベントページ「世界征服に役立つ中東怪人対談」の参加ボタンをクリック。懇親会参加希望者はイベントページのメッセージ欄でお知らせください。
https://www.facebook.com/events/2226636350689299/

② bozenkun@hotmail.comに「世界征服希望」と書いて、お名前と参加人数、懇親会参加の有無をお知らせください。いずれも参加費は当日支払いです。
【注意】会場は板張りで前は座布団、後ろは椅子になります。


【中田考(なかた・こう)】 イスラーム法学者。同志社大学客員教授。一神教学際研究センター客員フェロー。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。カイロ大学大学院哲学科博士課程修了(哲学博士)。著書に『イスラームの論理』、『帝国の復興と啓蒙の未来』、『みんなちがって、みんなダメ』など多数。最新刊は『一神教と戦争』(橋爪大三郎との共著)。


【浅川芳裕(あさかわ・よしひろ)】 カイロアメリカン大学中東研究部、カイロ大学文学部セム語専科で学ぶ。その後イラクで映画制作、アラブ諸国との版権ビジネス、ソニー中東市場専門官などを経て、農業ジャーナリズムの世界へ。著書に『日本は世界5位の農業大国』『ドナルト・トランプ黒の説得術』ほか多数。昨年出した『カイロ大学』には秘密警察に7回拘束されたり、パレスチナでハマスのアジトで縄跳びを披露?したりというとんでもない留学生活が語られている。

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