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世界の聖地FILE

また久しぶりの更新になってしまった。不登校の子どもがたまに学校に来るときも、こんな気分なのだろうか。もう夏です。


で、今回は新刊のお知らせです。以前から興味のあった「聖地」についての本です。

決定版 世界の聖地FILE

見栄えは見たとおりで、つくりも安っぽくて、値段も安くてなんと500円! タイトルどおり、世界のさまざまな聖地といわれる場所を、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、アメリカ、オセアニアなどの国別に紹介したもの。


聖地というと、エルサレムやローマ、サンチャゴ・デ・コンポステラなどキリスト教の聖地を思い浮かべる人が多いかもしれないが、ここではインドのヒンドゥーの聖地、イスラム・シーア派の聖地、ゾロアスター教の聖地、東南アジアの仏教の聖地、新興宗教の聖地、中国の道教の聖地、南米のカトリックと民間信仰が混交した聖地など、あまり紹介されたことのないもの含めて200ヵ所以上の聖地をとりあげた。世界各地の聖地をこれほど網羅的に紹介した本は、おそらく日本で初めてではないか。


見かけはベリーチープで価格もベリーチープですが、中身は聖地の由来や歴史、なぜそこが聖地となったのか、たとえばサンチャゴ・デ・コンポステラはイスラム勢力に対抗すべく計画的につくられた聖地であるといった話など、まともな内容です。現代の聖地の変容の例としてパワースポットみたいなものもいくつか取り上げましたが、「この場所に来ればパワーが得られます」みたいなスピリチュアル系の話はなし。
 
 
参考までに前書きと、とりあげた聖地の一覧(ヨーロッパ・中東・アフリカ編、アジア・アメリカ編、日本編)を見られるようにしておく。本文欄外では、それが世界遺産かどうか、聖遺物や奇跡をめぐる伝説があるかどうか、巡礼地かどうか、自然や儀礼、墓所との結びつきなどをアイコンで示したほか、★でお勧め度を示し、癒し度や秘境度などのチャートもつけた。本当は、聖地の社会学や、聖地の現象学といったことにつっこみたかったのだが、そういう本でもないし、それはまたあらためて。


カラーページも入って、写真も200枚以上あって、ガイドブックとしても使えて、260ページもあって、しかも全編書き下ろしで、なんでそれが500円なのですか!と書いた者としてはいいたいことがないわけではないのだが、ハードカバーにしてデザインもきれいにして写真も充実させて2800円くらいにしたら、やはり売れないのだろうな。でも、そのくらいの価値はあると思うので、ぜひこの機会にお求めください。たった500円ですよ。はぁ〜。。。


ジュンク堂などの大きな書店にはあるそうですが、基本的にはコンビニで売っています。『よろめく人妻のなんとか』とか『血も凍る恐怖のなんとか』とか、そーゆー本といっしょに並んで置かれているはず(なのかな?)。
 

Photo
これも日本の聖地(© Machi Tanaka)


 

ドイツの思想家ルドルフ・シュタイナーは、自分の本がキヨスクで売られるようになればいいと生前語っていたそうだが、本当にそんな時代になってしまったな。


では、また。なるべくはやく更新します。


 

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「本」カテゴリの記事

コメント

富士山の写真いいですねぇ、涼しげで。

乾季には、朝日に映える聖峰アグン山を遠く眺めて過ごすひとときが楽しみなのですが、今年は雲が多くて、なかなか拝めずにいます。
そのアグン山中腹にある「ブサキ寺院」も、目次には載っていたのでいつか読むのを楽しみにしています。

2、3年前に、ブサキ寺院外庭で密教系の日本のボーさんたちの大護摩法会があったのですが、炎の照りかえしをあびて闇に浮かびあがるメル(塔)群の光景が異様な静けさをたたえ、聖地ならではの厳かな印象をあたえていました。

ところで、最近「じょく(さんずいに“辱”)暑」ということばを初めて知りましたが、いまの日本の夏のような暑さを言うらしい。

暑中お見舞い申し上げます。

投稿: banana | 2010年7月22日 (木) 20時51分

>bananaさま

富士山はどこから見てもきれいですね。先日、旅行人のキャンプ大会のとき、富士裾野から山中湖にかけて通りましたが、ウインダミア地方みたいな雰囲気がありました。

ブサキ寺院、たしかに夜は雰囲気がありそうですね。昼はあっけらかんとしすぎていたおぼえがあります。

溽暑ですか。土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)という言葉もあるそうです。まさに、いまの日本の暑さにぴったり。6月のハルツームよりきついかも。

投稿: 田中真知 | 2010年7月23日 (金) 12時24分

・・・前編書き下ろしで500円ですか。。。。

「キリスト教」という、同じようにカラーページ沢山で読み応えも
ありそうで、やはり500円という驚愕の値段の本が・・・あ!あれも
学研でした。
シリーズなのでしょうか。

早速コンビニに走ります。

投稿: おーもり | 2010年7月23日 (金) 12時31分

きのう、新宿のジュンク堂で購入しました。
が!

書棚は「超古代史・UFO・宇宙人」。
「ムー」とかといっしょに置いてあります。どゆこと?
店員さんに「こんなとこに並んでいたら、ここにあるなんてわかるわけがないよ!」と、ひと暴れしてみました。

私よりも先に、娘が持っていってしまったので、しばらく感想まで空いてしまいそうです。

投稿: 三谷眞紀 | 2010年7月26日 (月) 09時35分

>昼はあっけらかんとしすぎていたおぼえがあります。

『魔女ランダ考』で中村雄二郎は、バリの寺の特徴を「密度の高い空白、あるいは空白の充満とでもいうべきものである」と書いてます。さすが哲学者、「あっけらかん」を「空白の充満」と形容。
 唯一、日本の坊さんで気になるのが南直哉氏(恐山院代)ですが、かれは恐山を「パワーレススポット」といってますよ。↓
http://indai.blog.ocn.ne.jp/osorezan/2010/06/post_3438.html

 ぼくは、これらにくわえて伊勢神宮・内宮も同様にあっけらかんとした場所で好きです。

投稿: banana | 2010年7月26日 (月) 19時43分

>おーもりさま

そう、500円、しかも税込みです。デフレですね。


>三谷眞紀さま

ありがとうございます。

「「ムー」とかといっしょに置いてあります。どゆこと?」

いや、そーゆーことなんです。学研なので。


>bananaさま

空白の充満か、仏教的ですね。

パワーレススポット、いいですね。
個人的にはパワーがほしいというより、むしろ、よけいなパワーを抜きたいという気持ちが強いので、パワーレススポット行きたいです。
自分にとってのパワーレススポットは、昔のダルフールだったかなあ。

投稿: 田中真知 | 2010年7月26日 (月) 22時40分

ぼちぼち一ヶ月ですよ。
楽しいお話、更新して下さい。

投稿: job hunting | 2010年8月19日 (木) 17時19分

>job huntingさま

申し訳ありません。一両日中に更新します。
忘れずにいてくださって、ありがとうございます。
だれかにいわれないと動けない自分が情けないです。。。

投稿: 田中真知 | 2010年8月20日 (金) 17時31分

コンニチハ。

ポッドキャストで2007年1月放送分の鎌田健の『学問ノススメ Special Edition』を聴いてこちらへ来ました。cherry
毒の話し、面白かったです。:-)
対談の最後で紹介していたホームページと云うのは、こちらへ引き継がれているのでしょうか?

こちらも、面白そうな本ですね。q(^-^q)

投稿: あるiBook G4ユーザ | 2010年8月22日 (日) 00時05分

>あるiBook G4ユーザさま

ありがとうございます。
『学問ノススメ』、あまりうまくしゃべれず焦りました。ちなみに、パーソナリティは鎌田健じゃなくて蒲田健(がまたけん)さんです。

ホームページというのは、ここのことです。
毒の本は続編を書くことになっているのですが、ブログの更新さながらに、なかなか進みません。

投稿: 田中真知 | 2010年8月22日 (日) 08時59分

猛暑なのに、お忙しそうな真知さん。お疲れ様です。
そんなにお忙しいのは、何か今手がけていることが
あるからでしょうか?
なんか、理由が知りたくなっちゃう。
まだ話せないならいいですけど。

夏バテには気を付けて下さい。
博学な真知さんならご存知かと思いますが、
鶏の胸肉は疲労を回復してくれる成分が
一番多く入っているんだそうです。(NHKサイエンスゼロより)
夏バテには豚肉もGOOD!野菜も食べてね!
9月も暑そうだし、ご自愛下さい。

投稿: job hunting | 2010年8月23日 (月) 17時39分

>job huntingさま

ご心配していただき恐縮です。
「一両日中」の予定が伸びてしまってすみませんでした。

更新が滞る理由はひねくりだせばいろいろ出てきそうですが、つまるところ、たんに不器用なだけだと思います。

夏バテ、まだ暑さが続きそうなのでお互い気をつけましょう。鶏の胸肉と豚肉ですね。わかりました。

投稿: 田中真知 | 2010年8月25日 (水) 07時29分

世界の聖地、やっとロンドンの手元に来ました!デザインもすっきり、いいですね。今晩から読みます。実は一時帰国の際、コンビニで探したのですが、見つからずあきらめまいした。ロンドンに戻って来てから何気にアマゾンで検索したら、あったではないですか。灯台もと暮らしですね。

投稿: 袴田祐子 | 2010年10月22日 (金) 03時59分

>袴田祐子さま

はるばるロンドンで読んでくださり、ありがとうございます。英国内は聖地だらけですよね。スコットランドのアウターヘブリデス諸島とか訪れてみたいものです。
こちらも肌寒いですが、ロンドンも寒い季節です。ご自愛ください。

投稿: 田中真知 | 2010年10月22日 (金) 18時34分

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