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2018年12月

【あひる商会トーク第5弾!】 中田考×浅川芳裕 「世界征服に役立つ中東怪人対談」のお知らせ

2019年第1弾のあひる商会トークは癖のあるお二人をお迎えしての「世界征服に役立つ中東怪人対談」です。開催は1月19日(土)。あひる商会トークでおなじみのイスラーム法学者の中田考さん、そして農業ジャーナリスト、コンサルタントとして活躍される浅川さんはともにカイロ大学出身。

浅川さんは、わたしのブログにもときどき「恐れを知らないA君」として登場した奇才です。アイビーリーグに留学するつもりだったのに、湾岸戦争に触発されて19歳で山口からエジプトにわたり、カイロ大でヘブライ語を学び、スパイ扱いされて7 回拘束・拷問という、ややこしい留学生活については今年出た『カイロ大学』(KKベストセラーズ)に淡々と記されています。

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おそらくだれも表立って語らない中東事情と中田さんがもくろむ「世界征服」について、建前をいっさい廃した恐れを知らないトークになることが予想されます。(;´Θ`)ノ

【日時】1月19日(土)18時〜20時(会場17時30分)終演後に懇親会あり。
【場所】楽道庵(神田 or 淡路町より徒歩5分) 東京都千代田区神田司町 2-16
http://www.n-as.org/rakudoan/map.files/map.htm
【定員】 40名くらい
【参加費】3000円(懇親会は同じ会場でプラス1500円・食事・飲み物付き・お酒別)
【申込み方法】 (facebook経由とメール経由の2通りあり)
① facebookイベントページ「世界征服に役立つ中東怪人対談」の参加ボタンをクリック。懇親会参加希望者はイベントページのメッセージ欄でお知らせください。
https://www.facebook.com/events/2226636350689299/

② bozenkun@hotmail.comに「世界征服希望」と書いて、お名前と参加人数、懇親会参加の有無をお知らせください。いずれも参加費は当日支払いです。
【注意】会場は板張りで前は座布団、後ろは椅子になります。


【中田考(なかた・こう)】 イスラーム法学者。同志社大学客員教授。一神教学際研究センター客員フェロー。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。カイロ大学大学院哲学科博士課程修了(哲学博士)。著書に『イスラームの論理』、『帝国の復興と啓蒙の未来』、『みんなちがって、みんなダメ』など多数。最新刊は『一神教と戦争』(橋爪大三郎との共著)。


【浅川芳裕(あさかわ・よしひろ)】 カイロアメリカン大学中東研究部、カイロ大学文学部セム語専科で学ぶ。その後イラクで映画制作、アラブ諸国との版権ビジネス、ソニー中東市場専門官などを経て、農業ジャーナリズムの世界へ。著書に『日本は世界5位の農業大国』『ドナルト・トランプ黒の説得術』ほか多数。昨年出した『カイロ大学』には秘密警察に7回拘束されたり、パレスチナでハマスのアジトで縄跳びを披露?したりというとんでもない留学生活が語られている。

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あひる商会ライブ「中東・ユダヤ音楽の夕べ」報告

昨夜のあひる商会イベント、辻圭秋さんの「中東・ユダヤの音楽の夕べ」、参加してくださったおおぜいの皆様ありがとうございました。これほど深い内容のレクチャーをまじえた生演奏は類がなく、こういう企画は民族音楽のライブでもおそらく他にはないと思います。懇親会もいろんな方がいらっしゃっていて、大いに盛り上がりました。

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ユダヤ音楽というと、スメタナのモルダウの旋律とか東欧系の音楽のイメージがありますが、辻さんによると一枚岩のユダヤ音楽という実体はないといいます。辻さんがエルサレムの音楽院で学んだのは、実際に存在するのは「ユダヤ音楽」ではなくて、イラクのユダヤ人の音楽、トルコのスペイン系ユダヤ人の音楽、イエメンのユダヤ人の音楽などであったといいます。彼らはユダヤ教徒である前に別の文化を持っています。


しかし、ヨーロッパ人を中心としてつくりあげたイスラエルという国家では、国家イデオロギーとして西洋古典音楽をベースとした音楽というのがつくりあげられていき、それが「ユダヤ音楽」としてアピールされてきた。しかしそれはエスニックな雰囲気はあるとしても基本的に西洋音楽であるといいます。

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80年代ころに流行した「ワールドミュージック」も基本的に西洋音楽の調性にのりやすい旋律を採用していて、エスニックな響きはあるものの中途半端なものだったといいます。ひとつには中東をはじめ各地の音楽には西洋音楽の調性に乗らない微分音という音があり、ワールドミュージックでは、これが排除されていた。つまり微分音をなくすことが近代化だった。


ウードとネイ(斜め笛)とサズと歌によるさまざまな背景を持つユダヤの音楽の演奏、そして高度で深い歴史や宗教の内容を含んだおそろしく濃密な話でした。ひとつの言葉の背後には関連した膨大な歴史的内容が芋づるのようにつながっているので、いちいちそれを説明してもらおうとすると、それだけで終わってしまいそうになるので流すことにしました(笑)。中田考さんとの話になると、さらにディープになっていく。。。

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私も含めて、ときどき置いてけぼりにされながらの話だったかもしれません。しかし、世界にはわからないこと知らないことがたくさんある、どこまでいっても世界は複雑でよくわからない、でもそれが面白いという思いを新たにしたイベントではなかったかと思います。


「わかりやすさ」をめざすと微分音を排したかつての「ワールドミュージック」のようなものになりかねませんが、辻さんの話はあえて自分たちが「なにをわかっていないのか」、「わかること」よりも「わかっていないことが、なにかわかる」ことのほうが面白いということをつきつけてくれる貴重な話でした。


お手伝いくださったあひる商会オーロラ部長、みあげる部長、すごいひと君ありがとうこざいました。

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